施工管理で段取りが大事と言われる理由とは?新人向けに分かりやすく解説

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施工管理の仕事をしていると、
「段取りが大事」
と言われることがよくあります。

実際、現場では

・作業の流れを考える
・必要な道具や人員を確認する
・写真や測量のタイミングを押さえる
・安全設備や作業順序を整える
・次の工程につなげる

といったことを、事前に考えておく必要があります。

そのため、ただ目の前の作業をこなすだけではなく、
この後どう動くかを考える力
がとても大切になります。

自分も最初の頃は、段取りの意味がよく分かっていませんでした。
その日一日をこなすだけで精一杯で、先の流れまで考える余裕がなかったからです。
ただ、経験を重ねる中で、段取りができているかどうかで、現場の進みやすさも、周囲の動きやすさも、写真や測量のしやすさも大きく変わると感じるようになりました。

この記事では、

・施工管理で段取りが大事と言われる理由
・段取り不足で起こりやすいこと
・新人がまず意識したいポイント
・自分が現場で感じたこと

を、現場目線で分かりやすく解説します。

施工管理で「段取りが大事」と言われるのはなぜか

施工管理で段取りが大事だと言われるのは、現場の仕事がその場しのぎでは回らないからです。

例えば現場では、

・今日どこまで進めるのか
・誰が何をするのか
・必要な道具はそろっているか
・写真や測量はどのタイミングで行うか
・安全設備は足りているか
・次の工程にどうつなげるか

といったことを考えておかないと、作業の流れが止まりやすくなります。

逆に、段取りができていると、

・作業員さんが動きやすい
・現場がスムーズに進む
・写真や測量の抜けが減る
・手戻りややり直しが減る
・安全面にも気を配りやすい

といった形で、現場全体が回りやすくなります。

段取りが組めるということは、現場全体を通して工程管理ができるということにつながります。

自分も3年目頃から「段取りを組んでみろ」と言われるようになりましたが、正直、何から手をつければいいのか全く分かりませんでした。
新人の頃は、その日1日の作業の流れを把握するだけでも精一杯だったため、現場全体を見て段取りを考えろと言われても、どうすればいいのか分からなかったからです。

段取りが大事だということは分かっていても、実際に組めるかどうかは全く別の話だと感じました。

その中で、自分が大事だと感じたのは「現場の見方」です。
ただ眺めるのではなく、「今やっている作業の次に何があるのか」「この作業が終わったらどんな流れになるのか」と、次の行動を意識しながら現場を見るようにしています。

そのため、できるだけ現場全体を見渡せる場所に立ち、作業の流れをつなげて考えることを意識しています。
そうすることで、少しずつ段取りを考える感覚が身についてきたと感じています。

施工管理で段取りが大事なのは、現場を止めずに、安全に、効率よく進めるためです。
目の前の作業だけでなく、その先の流れを考えて動くことが大切だと思います。

段取り不足だと現場でどんなことが起こりやすいのか

段取りが不足していると、現場では小さなズレが重なって大きなロスになりやすいです。

例えば、

・必要な道具が足りない
・写真を撮る準備ができていない
・測量や確認のタイミングを逃す
・安全設備が後回しになる
・作業員さんの手を止めてしまう
・次の工程につながらない

といったことが起こりやすくなります。

その結果、現場の進みが悪くなったり、余計な手戻りが発生したり、気持ちにも余裕がなくなったりします。

自分は、「段取り不足が招くのは現場の遅れだけではない」と考えています。

例えば、

・道具忘れや写真準備不足によって施工班の手を止めてしまう
・段取り不足で生コン打設が予定どおりできない
・資材の手配が遅れて現場が進まない

といったことが起こります。

これらは単に現場が遅れるだけではなく、

「あそこの代理人、段取りが遅くて掛増しになるんだよな」
「あの会社の○○さんの現場は赤字になるから行くだけ損なんだよな」

といったように、周囲からの信頼を失うことにもつながりかねません。

施工管理は自分一人で完結する仕事ではなく、協力会社や作業員さんと一緒に進めていく仕事です。
だからこそ、段取り一つで自分だけでなく、周囲の動きにも影響が出ます。

逆に言えば、段取りを意識して先回りして動けるようになると、現場がスムーズに進むだけでなく、信頼にもつながると感じています。

段取り不足は、現場の進みにくさや手戻りにつながりやすいです。
一つひとつは小さく見えても、積み重なると大きな負担になり、信頼にも影響すると思います。

施工管理で段取りが大事な理由

1. 作業を止めずに進めやすくなるから

段取りができていると、作業員さんや施工班が次に何をするか分かりやすくなり、現場が止まりにくくなります。

施工管理では、自分が全部作業するわけではなく、周囲が動きやすい状態を作ることも大切です。
そのため、必要な道具や指示、流れを前もって整理しておくことで、現場全体が進みやすくなります。

自分も以前、「現場での施工をお願いします」とだけ伝えて、請負業者にその区間を任せたことがありました。
ですが、思うように作業が進まず、なかなか手を付けてもらえないことがありました。

どうして進まないのか確認しに行くと、施工班の中で進め方や不明点について話し合っている状態でした。
つまり、こちらの指示が曖昧だったことで、作業に取りかかれない状況を作ってしまっていたということです。

これは段取り不足にもつながる話ですが、具体的な指示や進め方が見えていないと、施工班も動きづらくなります。

それ以降は、
・どこからどこまで施工するのか
・どの順番で進めるのか
・何を目安にすればいいのか

を意識して伝えるようにしています。

例えば、丁張を事前に設置しておくことで、施工の基準が分かりやすくなり、作業に取りかかりやすくなります。
こうした準備をしておくことも、段取りの一つだと感じています。

段取りができていると、作業を止めずに進めやすくなります。
施工管理では、自分が動きやすいだけでなく、周囲が動きやすい状態を作ることも大切です。

2. 写真や測量の抜けを防ぎやすくなるから

施工管理では、写真管理や測量、出来形確認など、その場でしか押さえられないものが多くあります。
そのため、段取りがないまま動くと、撮り忘れや測り忘れが起こりやすくなります。

特に、

・埋戻し前
・打設前後
・出来形計測
・不可視部分の確認

などは、タイミングを逃すと後から対応しにくいです。

1日・1週間・1ヵ月と工程の流れを把握しておくことで、その日の作業に合わせた準備ができるようになります。

例えば、
「今日はこの作業だから、このタイミングで写真が必要」
「この工程が終わる前に出来形を測っておかないといけない」
といったように、事前に意識できるようになります。

その結果、写真の撮り忘れや出来形計測の抜けを防ぎやすくなり、施工班の手を止めることなく作業を進められます。

また、流れを意識して動けるようになることで、進捗や今後の工程も把握しやすくなり、現場全体の動きが見えやすくなっていきます。
こうした積み重ねが、好循環につながると感じています。

段取りによって先のことを意識して動けるようになると、気持ちにも余裕が生まれ、落ち着いて対応できるようになります。

段取りは、写真や測量の抜けを防ぐためにも大切です。
その場でしかできないことほど、先に押さえておく意識が必要だと思います。
特に写真や出来形は後からやり直しが効かない場面が多く、段取りの良し悪しがそのまま結果に出やすいと感じています。

写真や測量で使う道具については、こちらの記事でもまとめています。
現場監督が実際に使ってよかった持ち物・便利グッズまとめ|基本装備から紹介 | 現場監督の土木ラボ

3. 安全面にも余裕を持ちやすくなるから

段取りができていないと、目の前のことに追われやすくなり、安全設備や危険箇所への意識が後回しになりやすいです。

逆に、流れを把握して先に動けるようになると、

・危険箇所に早く気づける
・安全設備を先に準備しやすい
・無理な動きや焦りを減らしやすい

といった形で、安全面にも余裕を持ちやすくなります。

現場で焦っていたり視野が狭くなっていると、危険にも気づきにくくなります。

目の前の作業に集中するあまり、気づかないうちに重機の作業半径内に入ってしまうといったことも、極端な話ではなく起こり得ることだと思います。

また、

・安全設備が不足している
・開口部の養生がされていない

といった現場の安全管理上の問題も、余裕がないと気づかずにそのままになってしまうことがあります。

自分自身も、先輩から設備不備を指摘されたものの対応が追いつかず、夕方になってから是正した経験があります。
ですが、本来は施工中に注意を促すための安全設備を後回しにしてしまっては意味がありません。

現場では、自分の作業だけでなく、施工班や自社作業員の動き、工事全体の流れなど、見るべきことが多くあります。
そのため、自分一人で回りきれない場合は、人に依頼するなどして、早い段階で対応することが大切だと感じています。

こうしたことからも、前日の準備や日々の段取りによって余裕を持って現場を見ることが、安全管理につながると考えています。

段取りは、作業の進みやすさだけでなく、安全管理にもつながります。
「安全第一」という言葉を守るためにも、段取りによって余裕を作ることが必要だと感じています。

4. 周囲とのやり取りがしやすくなるから

段取りができていると、先輩や上司、施工業者さん、作業班に対しても、何をどう伝えるべきかが整理しやすくなります。

例えば、

・今日どこまで進めるか
・次に何をお願いしたいか
・どのタイミングで写真や測量が必要か
・明日は何を準備したいか

が見えていると、報連相もしやすくなります。

先輩への報連相についても、現場の流れを把握できているかどうかで大きく変わると感じています。

流れが見えていない状態だと、何をどう伝えればいいのか分からず言語化に手間取り、
その結果「何が言いたいの?」「何の報告?」となってしまうことがあります。

自分の中で段取りが整理できていれば、先輩との段取りにズレがあったとしても、その場ですり合わせることができます。
ですが、そもそも自分の中で流れが整理されていないと、うまく伝えられず、お互いに状況が分からないまま止まってしまうこともあります。

例えば、
「現状Aの作業が終わり、これからBに入るところです。このままC・Dと進める予定ですが問題ないでしょうか」
といったように、流れに沿って報告できると、相手も状況を把握しやすくなり、判断もしやすくなります。

自分の中で段取りを整理し、それを現場や周囲に共有できるようになると、報連相自体がスムーズになっていくと感じています。

段取りができると、周囲とのやり取りもしやすくなります。
報連相のしやすさも段取りの一部であり、段取りが整理できていないと、うまく伝わらない原因にもなると感じています。

施工管理の報連相で新人が意識したいことについては、こちらの記事でもまとめています。
施工管理の報連相で新人が意識したいこと|現場で困らない伝え方を解説 | 現場監督の土木ラボ

5. 自分自身の焦りや空回りを減らしやすくなるから

段取りがないと、その場その場で考えることが増え、どうしても焦りやすくなります。
逆に、ある程度流れを考えておくと、急なことがあっても落ち着いて動きやすくなります。

もちろん、現場では予定どおりにいかないことも多いですが、それでも基準になる流れを持っているだけでかなり違います。

現場では、
「写真撮った?」「丁張かけられる?」「A作業終わったけど次なんだっけ?」
といったように、やらなければいけないことが次々と出てきます。

その結果、
「あれもやらなきゃ」「これもやらなきゃ」「あれ忘れてた」と頭がいっぱいになり、心身ともに余裕がなくなってしまうことがあります。
そうした焦りが生まれることで、判断ミスや見落としにつながり、事故のリスクが高まることもあると感じています。

そこで意識しているのが、事前の打ち合わせや情報共有です。

例えば、
「昼頃にはここまで進むから、そのあと丁張をお願いしたい」
「今このあたりまで進んでいるから、そろそろ写真が必要になる」
「A地点まで終わったら、次はBの○○に移ってほしい」

といったように、先の流れを共有しておくことで、必要なタイミングで動ける状態を作るようにしています。

その結果、丁張の遅れや写真の撮り忘れを防ぎやすくなり、焦って空回りすることや、危険に気づけないといった状況も減らせるようになりました。

段取りは、現場を回しやすくするだけでなく、自分自身の焦りや空回りを減らすことにもつながります。
気持ちの余裕を作る意味でも大切だと思います。
また、段取りによって先の流れを共有しておくことが、結果的に自分自身を助けることにもつながると感じています。

新人がまず意識したい段取りの考え方

新人のうちは、最初から完璧な段取りを組めなくて当然です。
大切なのは、いきなり全部を回そうとすることではなく、

・今日の作業内容を把握する
・次に何があるかを意識する
・必要な道具や写真を考える
・分からないことは事前に確認する

といった基本を少しずつ身につけていくことだと思います。

段取りは、センスだけでできるものではなく、経験を重ねながら少しずつ考えられるようになるものだと感じています。

最初は「何から始めればいいのか分からない」と感じると思いますが、やはり大切なのは現場を見ることだと思います。

ただ眺めるのではなく、全体を見渡せる場所から、
・今どんな作業をしているのか
・安全設備は問題ないか
・作業班の手が空いていないか
・次にどんな作業が控えているのか

といったことを意識しながら見ることで、少しずつ現場の流れが分かるようになります。

その日1日の流れが把握できるようになったら、
「明日はどんな作業になるのか」「どのあたりまで進みそうか」「自分はどう動くべきか」
といったことを、ぼんやりでもいいのでイメージしてみることが大切です。

さらに慣れてきたら、1週間・1ヵ月と少しずつ視野を広げていくことで、工程全体の流れも見えやすくなっていきます。

また、新人のうちはいきなり工程を組むことは少ないと思いますが、「段取りを考えてみろ」と言われたときに何も分からない状態にならないためにも、図面から完成形を立体的にイメージする練習をしながら現場を見ることを意識すると良いと思います。

新人のうちは、まず今日と次の流れを意識するところからで十分です。
小さな段取りの積み重ねが、少しずつ現場を見る力につながっていくと思います。
また、現場を見る意識を持つことが、段取りを考える力の土台になると感じています。

段取りは一気に身につくものではなく、少しずつ育っていく

段取りは、最初から自然にできるものではないと思います。
むしろ、

・失敗した
・準備が足りなかった
・手を止めてしまった
・写真や測量のタイミングを逃した

といった経験を通して、少しずつ必要性が分かってくることの方が多いです。

だからこそ、最初から完璧を目指しすぎず、
「次はどうしたらうまくいくか」
を考えながら積み重ねていくことが大切だと思います。

段取りで失敗したことは、正直数え切れません。

丁張が間に合わず、見通しで掘ってもらったこともあります。
一見きれいに掘れているように見えても、横断方向のズレで勾配どおりの高さになっておらず、手戻りしてもらったこともありました。
逆に、正しく施工されているのに自分の判断で戻ってもらい、過掘りになりかけたこともあります。

こうした経験から、自分の動き一つで現場に迷惑をかけてしまうということを強く感じました。
施工管理は、現場と切っても切り離せない関係にある仕事だと思います。

その中で、自分が少しでもスムーズに現場を回すためには、先回りして動くことが必要だと感じるようになりました。

失敗したときには、
「次はどう動けばいいか」
「明日の準備はできているか」
「丁張や位置出しが必要な箇所はないか」

といったことを一つずつ見直し、自分の行動を変えていくようにしています。

失敗を経験しても、そのままにしていては何も変わりません。
自分の動きを変えていくことで、少しずつ段取りができるようになってきたと感じています。

段取りは、経験を重ねる中で少しずつ育っていく力です。
失敗しながらでも考えることをやめなければ、必ず前より見えるものが増えていくと思います。
また、失敗を次の行動につなげていくことが、段取りを身につける一番の近道だと感じています。

施工管理を続ける中で身につく力については、こちらでもまとめています。
施工管理を続ける中で身につく力とは?現場で感じる成長ポイントを解説 | 現場監督の土木ラボ

まとめ

施工管理で「段取りが大事」と言われるのは、

・作業を止めずに進めやすくなる
・写真や測量の抜けを防ぎやすくなる
・安全面にも余裕を持ちやすくなる
・周囲とのやり取りがしやすくなる
・自分自身の焦りや空回りを減らしやすくなる

といった理由があるからです。

自分も最初から段取りができていたわけではなく、失敗を繰り返しながら少しずつ身についてきました。
その中で感じたのは、段取りは特別なスキルではなく、「現場をどう見るか」「次をどう考えるか」の積み重ねだということです。

新人のうちは、いきなり全体を回そうとしなくても大丈夫です。
まずは今日の作業とその次の流れを意識するところから始めて、少しずつ視野を広げていくことが大切だと思います。

段取りは、現場をスムーズに進めるためのものでもあり、自分自身を助けるためのものでもあります。
目の前のことに追われるだけでなく、その先を少しだけ意識して動くことで、現場の見え方は大きく変わっていくと思います。

それでは皆さんご安全に!👷‍♂️✨🫡

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