施工管理の現場では、「レベル測量」を行う場面が多くあります。
ただ、
・どうやって高さを出しているのか分からない
・スタッフの目盛りの読み方が分からない
・計算方法がいまいち理解できない
と感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、レベル測量の基本から読み方・計算方法まで、新人向けに分かりやすく解説していきます。
施工管理で行う測量の全体像については、こちらの記事で解説しています。
→土木施工管理で行う測量とは?役割と基本を新人向けに分かりやすく解説 | 現場監督の土木ラボ
レベル測量とは何か
レベル測量とは、高さ(標高)を測るための測量です。
オートレベルとスタッフ(標尺)を使用し、基準点からの高さを求めていきます。
レベル測量は、高さを管理するための基本的な測量です。
レベル測量で使う道具
1. オートレベル
水平な視準線を出す測量機器で、高さを測るための基準となります。
2. スタッフ(標尺)
高さを読むためのスケールで、伸縮式のものが一般的です。
3m(3段)や5m(5段)、5m(3段)など、現場に応じてさまざまな種類があります。
3. 野帳(レベルブック)
測量結果を記録するためのノートで、見開きで使用します。
左ページには測点や後視・前視の読み値を記入し、右ページには測定日や気温、測定位置の略図などを記入します。
この記録をもとに、後から高さの確認や計算を行います。
レベル測量は、オートレベルとスタッフを使って高さを測り、その結果を野帳に記録することで成り立っています。
レベル測量の基本的な流れ
- 基準点を決める
- オートレベルを据える
- 後視を読む
- 前視を読む
- 高さを計算する
レベル測量では、オートレベルの視準線が常に水平であることを利用して高さを測定します。
特に重要なのが、スタッフを前後に振ったときに「読み値が一番低くなる位置」で読むことです。
以下の図でイメージを確認してみてください。

このように、スタッフを前後に傾けながら読み値の変化を確認し、一番低くなった位置で読み取ることで正確な高さを求めることができます。測量は手順を守ることで正確に行うことができます。
資格勉強が実務でどう活きるのかについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
→ 土木施工管理の資格勉強は意味ある?実務でどう活きるのかを解説 | 現場監督の土木ラボ
レベル測量の計算方法
ここが一番重要
例
- 基準点:100.000m
- 後視:1.200
- 前視A:0.800
- 前視B:0.950
計算
100.000 + 1.200 = 101.200
101.200 – 0.800 = 100.400
101.200 – 0.950 = 100.250
新しい点Aの標高 = 100.400m
新しい点Bの標高 = 100.250mになります。
後視は足す、前視は引くという考え方で高さを求めます。

これは、上の計算例を模して実際のレベル測量を行った際に記入する野帳(レベルブック)の一例です。
左ページには、後視(BS)・前視(FS)の読み値や計算過程を記入しています。
実際に現場で読んだ数値をもとに、その場で標高を算出していきます。
右ページには、オートレベルの据え付け位置やベンチマーク(BM)、測定点の位置関係を略図で記入しています。
また、右上には測定日や工種なども記載し、後から見返したときに状況が分かるようにしています。
このように、測量結果だけでなく「どこで・どのように測ったか」まで記録しておくことが重要です。
新人がつまずきやすいポイント
・後視と前視の意味が分からなくなる
・符号を間違える
・スタッフの読み間違い
実際に多いのが、読み値と野帳への記入ミスです。
例えば、0.952mと読んだにもかかわらず、0.925mと書き込んでしまうと、0.027m(27mm)の誤差が発生してしまいます。
このような小さなミスでも、そのまま施工に反映されてしまう可能性があるため注意が必要です。
自分はこうしたミスを防ぐために、
・レベルでスタッフの値を読む
・野帳に書き込む
・もう一度スタッフを読み、野帳と一致しているか確認する
という流れを徹底しています。
確認が取れてから手元作業員に合図を出し、次の測点へ移動してもらうようにしています。
レベル測量はシンプルな作業に見えて、細かいミスが起きやすい作業です。
最初は間違えて当然なので、確認を意識しながら繰り返し慣れていくことが大切です。
自分も最初は同じようなミスを繰り返していましたが、確認を習慣化することで徐々に減っていきました。
こうしたミスを防ぐためにも、日々の段取りや確認が重要になります。
→ 施工管理で段取りが大事と言われる理由とは?新人向けに分かりやすく解説 | 現場監督の土木ラボ
まとめ
レベル測量は、施工管理において高さを管理するための基本となる測量です。
最初は難しく感じますが、流れと計算方法を理解すれば少しずつできるようになります。
自分も最初は分からないことばかりでしたが、現場で繰り返す中で理解できるようになりました。
次回は、構造物の位置や高さの基準を出す「丁張」について詳しく解説していきます。
それでは皆さんご安全に!👷♂️✨🫡

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