未経験で土木施工管理の仕事に入ると、
「何から覚えればいいのか分からない」
と感じる人は多いと思います。
実際、土木施工管理は覚えることが多く、図面、測量、安全、写真管理、書類作成など、最初は何を優先すればいいのか迷いやすい仕事です。
私自身も、入社当初は分からないことだらけでした。
測量用CADソフトで計測したデータのまとめ方が分からず、誰に聞けばいいのかも分からないまま緊張していたことがあります。
だからこそこの記事では、未経験の土木施工管理が最初から全部を覚えようとするのではなく、まず何を意識すればいいのかを現場目線でわかりやすく紹介します。
未経験の土木施工管理が最初に覚えるべきこと
結論からいうと、未経験のうちは最初から全部を理解しなくて大丈夫です。
土木施工管理は、経験を重ねながら少しずつ見えることが増えていく仕事です。
最初から図面、測量、写真、安全、工程、書類をすべて完璧にこなすのは現実的ではありません。
大切なのは、最初に覚えることの順番を間違えないことです。
まず意識したいのは、次のようなことです。
- 今日の作業内容を見る
- 危険ポイントを意識する
- 図面と現場を見比べる
- 職人さんの動きと作業の流れを覚える
- 分からないことを放置しない
- 写真、測量、書類は徐々に覚えていく
最初から全部わからなくていい
未経験で現場に入ると、分からないことだらけなのが当たり前です。
現場ごとに施工環境は違いますし、天候や気温、作業内容も毎回変わります。
同じような工事に見えても、条件が違えば動き方も変わります。
だからこそ、最初から全部理解しようとしなくて大丈夫です。
むしろ、一気に覚えようとすると、何も頭に入らなくなってしまうこともあります。
未経験のうちは、分からないことがあるのは普通だと割り切ったうえで、少しずつ覚えていく方が現実的です。
最初は、自社の人なのか、どこの会社の人なのかもよく分かりません。
KY活動や新規入場時に名前を確認しても、顔と名前が一致するまでかなり苦労しました。
「分からないことしかない」からこそ、人に聞きながら覚えていくしかありません。そのために、まずは名前を覚えることも大事だと感じました。
まずは今日の作業内容を見る
未経験者が最初に意識したいのは、今日の作業で何をしているのかを知ることです。
いきなり工事全体を理解しようとすると難しいですが、
「今日は何をしているのか」なら、少しずつ追いやすくなります。
例えば、
- 掘削をしているのか
- 盛土をしているのか
- 型枠を組んでいるのか
- コンクリートを打設しているのか
- 測量をしているのか
この違いが分かるだけでも、現場の見え方はかなり変わります。
まずはその日の作業内容を知って、
今日は何のためにこの作業をしているのかを考えるところからで十分です。
私自身は、まず道具や機械に着目していました。
先輩から「今日の作業は○○だから、道具は○○と○○が必要だから準備しようか」と言われても、最初はどれがそれなのか分からず困惑しました。
さらに、道具は人によって呼び方が変わることもあります。
たとえば「かけや」と呼ばれる杭を打つ大きなハンマーのような道具を、職人さんの中には「あお」と呼ぶ方もいます。
資材運搬に使う「一輪車」も、「ねこ」と呼ぶ方が多いです。
そのため、まずは道具や機械を覚えて、準備に手間取らないようにすることが大事だと感じていました。
危険ポイントを意識する
土木施工管理で最優先なのは、安全です。
そのため未経験者も、まずは危険な場所や危険な動きに気づくことを意識した方がいいです。
例えば、
- 重機と作業員の位置関係
- 車両の出入り
- 足元の悪い場所
- 高低差がある場所
- 第三者が近づく可能性がある場所
などです。
最初は細かい管理内容が分からなくても、
「どこが危ないのか」を意識するだけで、現場の見方はかなり変わります。
私は、重機だけでなく手元作業者の動き方も大事だと思っています。
重機には必ず死角が生まれます。そこに不用意に近づいたり、手元作業に集中するあまり周囲が見えていなかったりすると、接触災害につながります。
いくら重機オペレーターが気をつけていても、手元作業者との意思疎通が取れていなければ事故は防げません。
図面と現場を見比べる
未経験のうちは、図面だけ見ても分からないことが多いと思います。
でも、だからこそ図面と現場を見比べることが大事です。
図面の中に書かれているものが、実際の現場ではどう作られているのか。
それを少しずつ結びつけていくと、現場の理解が進みます。
例えば、
- この線が実際の施工位置なのか
- この寸法が現場ではどこを指しているのか
- この高さや幅がどこで管理されているのか
こうしたことが分かるようになると、施工管理の感覚が少しずつ身についていきます。
平面図・縦断図・横断図などの図面から立体的にイメージできるようになるには、やはり反復が必要です。
どう掘るのか、どう盛るのか、どこに構造物ができるのか。さらに、それをもとにどこに丁張が必要なのか、どこで写真を撮るのかまで想像する力が必要になります。
私が最初に図面を見るときは、座標値の基準になる基準点の位置、その土地ごとの境界の位置、基準点から構造物までの位置関係、センターラインがどこにあるのかなど、まずは測量に必要な情報から大まかに拾うようにしています。
まずは職人さんの動きと作業の流れを覚える
未経験のうちは、管理する立場だからといって、いきなり全部を判断できるわけではありません。
だからこそ、まずは職人さんがどんな流れで作業しているのかを覚えることが大切です。
- 何の作業をしているのか
- どの順番で進めているのか
- どのタイミングで重機が入るのか
- 次に何をするのか
こうした流れが見えてくると、工程や段取りの意味も分かりやすくなります。
未経験のうちは、現場を「管理する」より前に、
まずは現場がどう動いているのかを見ることが大切だと思います。
私も最初は、作業の流れなんて全く分かりませんでした。
「今、機械で掘っている」「人で均している」「水路が入った」といったように、その場その場の状況を追うだけで精一杯で、なぜこの順番なのかまでは理解できていませんでした。
今になって振り返ると、そうした現在進行形の作業を先回りして見られるようになるために、「現場を見ろ」と言われていたのだと実感しています。
わからないことを放置しない
未経験のうちに一番もったいないのは、分からないことをそのままにしてしまうことです。
私自身、入社当初は本社で測量の基礎を振り返っていた時期がありました。
その中で、測量用CADソフトで計測したデータのまとめ方が分からず、誰に聞けばいいのかも分からないまま緊張していたことがあります。
そのときは先輩が手を差し伸べてくれたので助かりましたが、自分から「分からない」と言えないことは、今振り返るとかなりもったいなかったと思います。
この経験から感じたのは、
分からないことがあるのは仕方ない。でも、分からないままにしてはいけないということです。
分からないからこそ、自分から聞いて吸収することが、時間の無駄を減らし、成長につながる近道だと思います。
私が最初に覚えたのは測量です。
これがないと何も始まらないからです。写真は測量ができるようになってから、書類は写真ができるようになってからと、段階的に覚えさせてもらいました。
多角測量や水準測量では、測定や計算に間違いがないよう練習を重ね、丁張の設置や施工後の確認測量などを行います。
そのうえで、先輩や上司がどの場面で、どの位置から写真を撮っているのかを参考に見るところから始めると入りやすいと思います。
写真・測量・書類は徐々に覚えていけばいい
土木施工管理では、
- 写真管理
- 測量
- 書類作成
- 出来形管理
- 品質管理
など、覚えることが本当に多いです。
ただ、これも最初から全部を完璧にやろうとしなくて大丈夫です。
もちろん、最終的にはどれも大事です。
でも未経験のうちは、まず現場の流れや作業内容、安全面の見方を覚えて、そのうえで少しずつ写真、測量、書類へと理解を広げていけば十分です。
順番を意識した方が、結果的に頭にも入りやすいと思います。
未経験者が最初に意識すると入りやすい3つのポイント
未経験で土木施工管理に入るなら、最初はこの3つを意識すると入りやすいです。
- 今日の作業内容を見る
- 危険ポイントを見る
- 分からないことをそのままにしない
この3つを繰り返していくだけでも、現場の見え方は少しずつ変わってきます。
いきなり完璧を目指すより、
まずは毎日の現場の流れをつかむことの方が大切です。
未経験でも土木施工管理は少しずつ覚えていける
土木施工管理は、未経験で入るとたしかに大変です。
覚えることも多いですし、最初は何を優先すればいいのか分からず不安になることもあると思います。
でも、最初から全部ができる人はいません。
- 今日の作業内容を見る
- 危険ポイントを意識する
- 図面と現場を見比べる
- 職人さんの動きと作業の流れを覚える
- 分からないことをそのままにしない
こうしたことを少しずつ意識していけば、未経験でも現場の見え方は変わってきます。
大事なのは、焦って全部を覚えようとすることではなく、
順番に理解していくことだと思います。
関連記事(内部リンク)
まず土木施工管理の基本的な仕事内容を知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。品質・原価・工程・安全の4つの役割をわかりやすくまとめています。
→土木施工管理の仕事内容とは?4つの役割をわかりやすく解説 | 現場監督の土木ラボ
土木施工管理の大変さややりがいについて知りたい方は、こちらの記事もあわせて読むと仕事のイメージがつかみやすくなります。
→土木施工管理はきつい?実際に大変なこととやりがいを現場目線で解説 | 現場監督の土木ラボ
実際の1日の流れを知りたい方は、現場監督がどんな動き方をしているのかをまとめたこちらの記事も参考になります。
→土木施工管理の1日の流れをわかりやすく解説|現場監督は何をしている? | 現場監督の土木ラボ
まとめ
未経験の土木施工管理が最初に覚えるべきことは、
図面、測量、書類をいきなり全部こなすことではありません。
まずは、
- 今日の作業内容を見る
- 危険ポイントを意識する
- 図面と現場を見比べる
- 職人さんの動きと流れを覚える
- 分からないことを放置しない
このあたりから始めれば十分です。
私自身も、最初は分からないことばかりでした。
でも、先輩から「聞けるうちにいっぱい聞け。何年かして、初歩的なことを聞かなくてはいけない方が何倍も恥ずかしいから」と言われ、分からないことを聞いて吸収しながら少しずつ覚えていくことで、現場の流れが見えるようになってきました。
未経験のうちは焦らず、まずは毎日の作業を理解するところから始めていけばいいと思います。
それでは皆さんご安全に!👷♂️✨🫡


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