【アプリ制作未経験が、液状化アプリを作ったら?】
第6弾 液状化って何だろう?

こんにちは、DobokuLab 1期生のはたはたです。

今回は
【アプリ制作未経験が、液状化アプリを作ったら?】第6回
となります!

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連載記事【アプリ制作未経験が、液状化アプリを作ったら?】
バックエンド担当のはたはたと、フロントエンド担当の水谷さんが交互に書いていきます。こちらで整理してありますのでご覧ください。

今回は液状化現象のメカニズムについて改めて整理したいと思います。
あらかじめ、第1弾を読んでおくことをおすすめします。

 

★液状化アプリはこちらから。

 

液状化って何で起きるんだろう?

大林組によりますと、
平常時において、地盤は砂粒同士が接触していることで強さを保っています。地震時、地震の揺れにより地盤全体が変形して隙間の水を押し出す力が働き、隙間の水圧が高くなり、砂粒同士が接触する力を弱めて「泥水」のような状態になります。地震後、泥水の中の砂粒が沈降し、砂粒と砂粒の隙間が小さくなり地盤が沈下します。1) 

これを図にすると次のようになります。

この図なら見たことある!って人も多いかもしれませんね。
土木工学では、これを力学的に分析します。全応力・有効応力・間隙水圧を用いて説明する場合が多いですね。

粒と粒の隙間が水で満たされている土に上から圧力をかけると、土粒子が構成する構造、すなわち「土の骨格構造」と、「間隙を占める水」が互いに分担して負担していると推測される。上からの圧力を「全応力」、土の骨格構造が支える力を「有効応力」、間隙を占める水が支える力を「間隙水圧」と呼び、次のような関係が成立する。2)

【全応力】=【有効応力】+【間隙水圧】

これを図にすると次のように表されます。土では土粒子(土自身の粒子)と間隙水・間隙空気(隙間にある物質)に分けて考えることが非常に多いです。

 

土が圧縮されるか否か、土の強さがどのように変化されるか、といった様々な挙動を左右するのは、全応力ではなく土の骨格構造が負担する有効応力なのである。2)

粒と粒の隙間が水で満たされている土に地震等揺らす力を与えると、粒と粒の隙間にある水が、砂がより密に詰まろうとするのを妨げる。そのため、間隙水圧が上昇し、有効応力が小さくなる。上昇した間隙水圧が全応力に等しいレベルになり、有効応力がゼロになる。有効応力がゼロになると地盤は液体状になる。3)

これが、液状化を考える基礎となる理論です。難しくね?と思われるかもしれませんが、外から力がかかった時、地下水の影響で砂同士の結びつきが弱くなるような現象ということです。

 

実際に液状化を判定するときは…

実際には、全応力・有効応力・間隙水圧の考え方を設計に生かすのは非常に難しいです。地震によって地盤に押す力や引っ張る力が繰返し働くため、一つ一つの力が小さいとしても液状化が発生する可能性があるからだと考えられます。地盤に働く力が短期間で大きく変化するわけですからそれだけで難しいですよね…

 

アプリで必要となる土の繰返し非排水三軸圧縮試験は、地盤に与える振動回数とせん断の強さ(土の粒子間に働く力)の関係をグラフにしたものに液状化現象発生の有無を照らし合わせると、ある程度傾向が見られるという考えに基づいています。

補正N値とせん断の強さ、液状化の発生の有無をグラフに示すと次のようになります。4)

注意!
土の繰返し非排水三軸圧縮試験結果において、横軸は供試体(試験対象となる土の塊)にかける振動回数となっている。そのため、振動回数が多い(グラフの右側)ほど液状化が発生しやすくなっている。

一方で、上のグラフにおいて横軸は現地で行われる標準貫入試験で求められるN値となっている。そのため、N値が小さい軟弱地盤(グラフの左側)ほど液状化が発生しやすくなっている。

このため、非排水三軸圧縮試験結果と上記のグラフに描かれる曲線の形を比較すると、左右反転しているように見える。しかし、軟弱地盤であり、地盤にかかる力が大きいほど液状化が発生することに変わりはない。

今回は、上記のグラフが液状化判定と液状化発生有無の関係性を明確に示していたため引用させていただいた。

液状化判定はメカニズム等がある程度分かっていても、実際にどのように予測するかについてはまだまだ課題が多いのです。

ただ、全応力・有効応力・間隙水圧の考え方が無駄になっている訳ではありません。この考え方は、地盤沈下等にも応用することが出来ます!土と地下水の関係を示す重要な考え方の一つです。全応力・有効応力・間隙水圧が液状化を考える出発点となっているのです。

まとめ

難しい話が続きましたが、液状化で考えられている理論と設計を結びつけることが大変であることをご理解いただけたでしょうか。液状化現象を学ぶと、土に関する様々な知見と出会うことになるので深く学んでみたい分野の一つです。
今後も、液状化について気付いた点についてまとめていこうと思います。勉強不足な面もありますので、皆さんの率直な感想・意見、お待ちしています!

 

参考文献

  1. 大林組:特集 液状化現象のメカニズム, 2011.9.27,<https://www.obayashi.co.jp/thinking/detail/pickup012.html>,(入手 2020.09.12).
  2. 足立格一郎:土質力学, pp. 69-71, 共立出版, 2019.2
  3. 足立格一郎:土質力学, pp. 187-189, 共立出版, 2019.2
  4. 株式会社 構造システム:地盤の液状化について, <https://www.kozo.co.jp/topics/tpi_20110526/index.html>,(入手 2020.09.13).

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